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当院での糖尿病診療

 このページでは、当院が提供する糖尿病診療について詳しくご案内します。患者さん一人ひとりに合わせた、安心で質の高い医療を提供するための当院の強みやアプローチをご紹介いたします。

 糖尿病の病気の解説や具体的な治療などをお知りになりたい場合は糖尿病についてへどうぞ。



当院の糖尿病診療:患者さんに寄り添うオーダーメイド治療

 渡辺医院は、祖父の代より長年にわたり横浜市鶴見区で皆様の健康を支えるべく努力して参りました。そして内科全般の診療に加え、2024年4月より日本糖尿病学会認定の糖尿病専門医として副院長が就任し、大学病院や地域の基幹病院で培った最新の知識と豊富な経験に基づいた質の高い糖尿病診療を提供しております。当院では、単に病気を診るだけでなく、患者さんの生活全体をよく知ったうえで、皆様の未来の健康を共に築くことを目指しています。

 医療における情報は人の健康や生活に大きな影響を与えるため、その正確性と信頼性が極めて重要です 。昨今、各種SNSからの情報が氾濫し、患者さんにとって玉石混交な情報から正確な情報を得ることが困難になってきています。例えば、健康食品のCMで「この製品を飲めば血糖が下がる!」や健康本で「●●を食べれば血圧が下がる!」など、本当に効果があるのかはっきりしない情報が溢れてしまっていると感じています。

 当院では、客観的な事実に基づいた情報を提供し、不安を煽るような誇張や誤解を招く表現を正していくことで、患者さんにとって最も効果的で安全な治療を提供できるよう努めています 。

 糖尿病治療は、患者さん一人ひとりの生活習慣、年齢、体格、体質、合併症の有無によって大きく異なります。当院では、型にはめたような治療ではなく、患者さんのライフスタイルや価値観を尊重したオーダーメイドの治療計画をご提案します。

 例えば、お仕事で忙しい働く世代の方には、無理なく続けられる食事・運動の工夫や、薬に関しては毎日使用しなくてもいいような週1回の製剤のご提案を。ご高齢の方には、極力低血糖を避けた穏やかな投薬を。患者さんの多様なニーズを理解し、それぞれに合わせた治療計画を提供することは、患者さんが治療を無理なく継続し、健康管理に積極的に取り組み、元気に長生きしていく上で非常に重要と考えています。   

 また、糖尿病の治療は、単に生活習慣の改善や薬を飲むことだけではありません。患者さんそれぞれの生活スタイル、年齢、体質、そして考え方を尊重し、最適な治療法を一緒に見つけ出すことが大切です。何故ならば、糖尿病の治療は医療者側の押しつけや患者さんの頑張りだけではスムーズには進まないからです。

 かつて副院長が外来でお会いした患者さんの中には、糖尿病の治療を他の病院でやっていたものの、通院を中断してしまい糖尿病が非常に悪化してしまった方が沢山いらっしゃいました。通院を中断した理由をお聞きすると、多くの方が「一方的に薬を勧められたり『食べ過ぎだ』と言われたりするばかりで、自分の話を聞いてくれなかった」とおっしゃっていました。糖尿病患者さんの中には、そこまで食べ過ぎていないのに体質で血糖が上がりやすい方もおられ、言われのない差別(スティグマと言います)を受けてしまい、結果治療を中断してしまうケースがあります。決してそうならないように、当院では患者さんが糖尿病に対してどう向き合ってこられたのか、何か辛い思いをされてきていないかを常に考えながら治療に当たっています。

糖尿病の早期発見と精密検査

 糖尿病は軽度であれば初期には自覚症状が少ないため、気づかないうちに病状が進行し、全身の血管に悪影響を及ぼすことがあります 。しかし、早期に診断し、適切な治療を始めることで、合併症のリスクを大幅に減らすことが可能です。   

 
 

 当院では、糖尿病の正確な診断と病状の評価のために、様々な検査を実施しています。血糖値やHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)といった基本的な血液検査はもちろんのこと 、必要に応じてインスリンを分泌する力やインスリンの体への効き方を評価する検査腎臓の状態を細かくチェックする検査など、合併症の有無や進行度合いを詳しく調べます 。また、最近では持続グルコース値測定(CGM)のツール(リブレ2)があり、500円玉大のシールのようなものを二の腕に貼るだけで、14日間の連続したグルコース値(皮膚の下の細胞の間の液体(間質液)の糖の濃度。血糖値に概ね近い値)の推移をグラフで確認でき、日々の生活の中での血糖値の変化を詳細に把握するのに役立ちます 。  

食事療法:無理なく続ける「食べる喜び」

 糖尿病治療の基本は「食事療法」です。何をどれくらい食べるか、いつ食べるか、といった日々の食事が血糖コントロールに大きく影響します 。渡辺医院では、単に「これを食べてはいけません」という指導ではなく、患者さんが無理なく、楽しく続けられる食事の知識や工夫を具体的にアドバイスします 。普段の外来での食事に関する個別のアドバイスと共に、必要に応じて近隣の基幹病院の管理栄養士と連携し、個別の栄養指導や糖尿病教室へのご案内も実施しています。また現在準備中ですが、自宅で気軽に受けられるオンライン栄養指導を導入予定です。   

 

 実際に当院でも、仕事が忙しく、外食やコンビニ食が多い働き世代の患者さんが多くいらっしゃいます。そのような方々には、主食・主菜・副菜のバランスを意識する工夫をご提案しています。また、「甘いものは絶対に食べてはいけないのですか」「ラーメンはだめですか」などのご質問をよくお聞きするのですが、絶対に禁止ということではなく、「量と頻度」次第ですとお答えしています。誰にだって自分の大好物を食べる権利が有り、病気によって完全に禁止するのはあまりにも厳しいと考えているからです。一方で量や頻度が多かったりすると、当然糖尿病の悪化に繋がるので、「糖尿病が悪化しない量と頻度」がどのくらいなのか、日々患者さんと向き合ってお話しながら決めていくようにしています。

 食事療法にはご家族の協力も重要です。もともと間食が好きな患者さんが、ご本人は頑張って我慢したいのだけれど、同居のご家族が目の前で間食を毎日のように食べていたら、我慢は続くでしょうか。また健康に非常に関心のあるご友人が周りにいらっしゃり、「ヨーグルト健康飲料がいいわよ」「飲むリンゴ酢は抗酸化作用があるんだって」など悪気はなく親切でアドバイスをもらっていたらどうでしょうか。確かに健康にいい面もあるものの、実は糖質を多く含む飲料は急激な血糖上昇を来たし、糖尿病の治療中の患者さんにとっては良くない影響となっていることがあるのです。

 こうした面は、ご本人の生活背景や取り巻く環境を意識していないと気づかれないことが多く、単に血糖の悪化に対して「食事を気をつけなさい!」と頭ごなしに指導しても決して解決しません。先程の例なら、同居のご家族に一度お話をさせてもらい、患者さんご本人の目の前では間食を食べないようにしてもらうようご協力をお願いする、またご友人には糖尿病で通院中であることをお話しし、お勧めされた健康情報については一度主治医に確認するなどして気をつけて頂く等、外来での医師から患者さんへのアプローチの仕方が大変重要になってきます。副院長は、血糖が悪くなった際に「どうして血糖が上がってしまったのか、何か落とし穴があるのではないか」「ご本人が言いづらいこと、困っていることがあるのではないか」に思考を集中させながら日々診察を行っています。

運動療法:楽しく無理なく続ける「動く習慣」

 運動もまた、血糖値を下げる上で非常に効果的な治療法です 。しかし、「運動が苦手」「何をすればいいかわからない」という方も少なくありません。当院では、患者さんの体力や生活習慣に合わせて、無理なく楽しく続けられる「動く習慣」を見つけるお手伝いをします 。   

 実際に当院でも、運動習慣がなかった働き世代の患者さんが多く、なかなか運動を始めるきっかけがないという声がよく聞かれます。そのような方々には、ジム通いや長続きしそうもないハードなトレーニングを一辺倒に勧めるのではなく、普段の生活の中に動きを取り入れる工夫を行います。「エレベーターではなく階段を使う」「テレビを見ながら軽くスクワットをする」「バスや電車を一駅前で降りて歩く」といった、日常生活の中でできる簡単な運動から始めて行きます。ある程度慣れてきたところで、その方の趣味趣向に合ったご提案を具体的にさせて頂いています 。運動によって実際に血糖や体重が下がることで成功体験が生まれ、徐々に運動への抵抗感を減らし、楽しく体を動かす習慣を身につけることが、血糖コントロール改善への第一歩に繋がっていきます。  

 

薬物療法:最新の治療法を、丁寧な説明で

 食事療法や運動療法だけでは血糖コントロールが難しい場合、薬物療法を検討します。糖尿病の薬には様々な種類があり、それぞれ異なる作用メカニズムを持っています。当院では、患者さんの病状、合併症の有無、生活習慣などを総合的に判断し、糖尿病専門医であることを活かした最新のエビデンスに基づいた薬剤を慎重に選択します 。また候補が複数ある場合は、それらの薬の特徴やメリット・デメリットを分かりやすく説明し、患者さんにとってより興味がある・希望の薬を選択してもらうことがあります。ご自身の飲む薬ですから、どんな作用がある薬なのか分かって頂き、またご自分で納得して頂いてから薬物治療を開始して頂いた方が治療が続きやすく、ご不安なく治療に臨んで頂けると考えているからです。また定期的な検査と丁寧なフォローアップを通じて、薬剤の種類や量をきめ細やかに調整し、副作用にも配慮しながら、最適な血糖コントロールを目指します。   

よくあるご質問

健診で血糖が高いと言われた。すぐに受診した方がいい?

 「まだ大丈夫だろう」「もう少し様子を見よう」と思わず、数値に異常があった場合はお早めにご相談ください。数値によって、食事療法のみで良好な値になることもあれば、早急に治療が必要となる場合もあります。緊急性や治療の必要性の判断は早いに越したことはなく、放置してしまうのが一番怖いことです。

糖尿病のことをもっと知る、勉強するには?

 当院では、糖尿病に関する正しい知識を患者さんに提供することにも力を入れています。日頃の疑問や、ご自身で調べたことが正しいかどうかについてお知りになりたい際は、是非遠慮なく診察時にお声がけ下さい。疑問を解決してこそ日々の治療の理解にも繋がりますし、インターネット・SNSに溢れる情報は玉石混交ですので、鵜呑みにするのは危険です。

 また、近隣の総合病院と連携してご紹介の上、糖尿病教室という勉強会へ参加もすることができます。詳細は医師までお尋ねください。

他の病院で糖尿病の治療で通院中ですが、本当にこれでいいのか治療に疑問があり、そのことについて聞きたいのですが?

 現在おかかりの主治医の先生なりのお考えがあり、現在の治療がなされているはずではありますが、もし疑問があり、主治医の先生に聞ける雰囲気でなければ、是非当院までご相談下さい糖尿病専門医であるという強み、大学病院や基幹病院で培った知識を総動員して、現在の治療について読み解いて参ります。


 

 当院では、糖尿病患者さん一人ひとりが自分らしく、健康で豊かな生活を送れるよう、全力でサポートしてまいります。糖尿病でお悩みの方、健康に不安を感じている方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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